グレース・ムーア（Grace Moore 本名：メアリー・ウィリー・グレース・ムーア 1898年12月5日生）［アメリカ・オペラ歌手/女優］
テネシー州スラブタウン生まれ。好きな歌の道に進みたくて、父の反対を押しきり、借金してニューヨークへ出る。さまざまな劇場に端役で出演していたが、1924年にはアーヴィング・バーリンのミュージカルに起用されるようになった。その後1927年にパリに出てオペラ＝コミック座に入ったが、ニューヨークに戻った後にメトロポリタン歌劇場で『ラ・ボエーム』のミミ役で評価が定まった。ハリウッドに招かれ、1930年より映画に出演。オペラの本格的映画化の初期のころで、さらに1934年に完成した『恋の一夜』では、音楽界で成功する少女の物語が不況時の観客に受けた。この映画でアカデミー主演女優賞にノミネートされた。
その後はヨーロッパやアメリカ国内各地の公演に忙しく、第二次世界大戦中には国務省から南米に派遣された。戦後はヨーロッパで軍のために公演して回ったが、1947年1月26日、ドイツから帰国の途についた飛行機が給油地のコペンハーゲン国際空港を離陸直後に失速して墜落し、彼女を含む乗員乗客22人全員が死亡した。同機には当時のスウェーデン皇太子の長子だったヴェステルボッテン公爵グスタフ・アドルフ王子も搭乗していた。
彼女はアメリカ合衆国テネシー州チャタヌーガにあるフォレストヒルズ墓地に埋葬された。
1947年1月26日死去(享年48)
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